【料理人の年収のリアル】現実と経験談を徹底解説 私の15年間の給料推移も公表

一般的に飲食業界は低年収というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?

知る手段としては

  • 年収サイトや求人サイトで調べる
  • 料理人のブログやSNSを見る

のどちらかになります。

どちらも情報の質としては一長一短ありますので、どちらも確認しつつ総合的に理解する必要があります。

年収・求人サイトで調べると平均350万円ほど

年収のまとめサイトや求人サイトには個人店から大企業まで様々な情報がありますが、個人店の情報は少なく、比較的規模の大きな会社の情報が多い印象です。

ネットで調べて出てくる「料理人の平均年収」というのは、求人サイトのデータを元にしたものか、もしくは厚生労働省が公表している飲食業界全体の平均年収です。

ある求人サイトの調査では、料理人の年収は

  • 最低273万円
  • 最高664万円
  • 平均389万円

となっていますし、別のサイトでは

平均年収330~370万円

となっています。

厚生労働省の調査では、令和2年度の飲食店の平均年収は約358万円です。

さらに上場企業に関しては、有価証券報告書というものを見ると平均年収が確認できます。

代表的な飲食業界の上場企業の平均年収はこちらです。

  • 吉野家 660万円
  • グローバルダイニング(権八・モンスーンカフェなど) 603万円
  • コロワイド(大戸屋・牛角など) 600万円
  • くら寿司 453万円
  • すかいらーくHD 506万円

大手求人サイトに載っているのは個人店よりも企業型飲食店が多いですし、上場企業は飲食業界の中では大手の会社ばかりです。

大型店や多店舗展開の会社の年収が全体を押し上げているので、個人店勤務の料理人の実感よりも平均年収が高くなっている傾向がありますね。

そもそもこういった会社の従業員を「料理人」と呼べるのかも疑問です。

料理人のブログやSNSを見る

今は多くの個人が

  • Twitter
  • Facebook
  • YouTube
  • ブログ

といった自分のウェブメディアを持っています。

そこで自分の収入について発信している料理人もいますので、そこから情報を得る方法もあります。

自分の料理人仲間に直接聞くという方法もありますね。

実際のリアルな年収がわかるというメリットがありますが、数人~数十人という少ないデータしか集まらないというデメリットもあります。

総合的に考えることが重要

一般論としての公のデータ情報と個人発信の情報の両方を知った上で

自分の場合は希望する職場ではいくら給料がもらえるかを推測する

というのが現実的にベストな方法でしょう。

あくまで推測でOKです。というか推測することしかできません。

そもそも全ての企業・お店で給料の決め方は違いますし

  • 経験年数
  • 個人店か大企業か
  • 地方か都心か

によっても全く違います。 

さらに言うと、「料理人の平均年収は〇〇〇万円」みたいなウェブサイトの情報だけを見ても、それはあくまで業界全体の平均なので、自分自身の場合はどうなのか?という疑問の答えにはなりません。

これくらいが標準なんだな、くらいしかわからなくて当然です。

その上で参考情報として利用しましょう。

私の給料推移

飲食業界全体の傾向を知ったうえで実際の経験談を聞くことで、より自分自身に置き換えやすくなると思いますので、私の今までの実際の給料額を時系列でお伝えします。

店名や詳細エリアなどは伏せますが、フランス以外は全て首都圏エリアの職場です。

<ポジションの解説>

  • 見習い=料理人1年目
  • 部門補助=デザートや前菜の補助といった、まだ1人ではポジションを担当できない状態
  • 部門責任者=デザートや前菜、ストーブ前などで、仕込みから料理の仕上げ、食材管理や発注まで任されている状態
  • 副料理長=全てのポジションをこなせる。料理長の代役を務めることもある。
  • 料理長=調理場の最高責任者

私の実際の給料推移

キャリア年数職場タイプポジション額面月収
1年目個人店見習い14万
2個人店部門補助14万
3個人店部門責任者17万
4個人店部門責任者21万
5小規模企業部門責任者21万
6小規模企業部門責任者24万
7小規模企業部門責任者24万
8小規模企業副料理長27万
9フランス修行
10個人店部門責任者28万
11個人店副料理長28万
12個人店副料理長29万
13大企業傘下料理長33万
14小規模企業部門責任者27万
15小規模企業部門責任者27万

私が働き始めたのは15年以上前ですので、初任給がかなり低いスタートになっています。

今は15万円以下の初任給などは無いでしょう。

13年目の大企業傘下のレストランに料理長として入社した時が最も高収入でしたが、パワハラ上司がいるブラック企業で体調を崩してしまい短期間で退職。

その後は少し仕事の量をおさえています。

ポジション別の給料推移イメージ

さらに飲食業界・料理人の給料に興味がある方のために、料理人歴15年の私が

  • 自分自身の今までの給料
  • 転職活動の際に得た多くの給料情報
  • 料理人仲間からの情報

これらを総合的に考慮して

経験年数やポジション(仕事内容)によってどれくらい給料をもらえるのか?

という目安をお伝えしようと思います。

あくまで私個人の見解ですので、あらかじめご承知おきください。

地方ではこれよりも多少下がると思います。

年数は目安としてお考え下さい。

ポジション(年数)額面月収
見習い(初任給)22万
部門補助(2~3年目)24万
部門責任者(4~7年目)27万
副料理長30万
料理長34万

この基本給に加えて、職場によっては

  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 役職手当

などが加算されますが、一部の優良企業を以外はもらえないことが多いです。

ボーナスも現実的にはほんの一握りの優良企業だけでしょう。

各種手当もボーナスも、ほとんどの個人店では無いというのが現実です。

お店や会社ごとに給料は違うというのは間違いないですが、上の表から大きく外れることは無いはずです

逆に、上の表よりも安すぎる給料や高すぎる給料

「何か理由があるのでは?」

と疑うべきかもしれません。

まとめ

  • 飲食業界の全年代の平均年収は350万円~400万円ほど
  • 大企業では平均年収600万円以上も
  • 個人店・大企業どちらも年齢や実力によって年収250万円~600万円以上と幅が広い

雇われのシェフでも1,000万円以上の給料をもらっているシェフの話も聞いたことがありますし、「世界一稼ぐシェフ」と言われるイギリスのゴードン・ラムゼイ氏は2018年の収入が約68億円だったそうです。

厳しい世界である一方で、実力とチャンスをつかむ力があれば高収入も夢ではありません。

自分はどのような人生を歩んで行きたいのかをしっかりと考え、料理人として成長していきたいですね。

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