【料理人のキャリア設計の考え方】本番は40歳以降!20代からの準備で差がつく

将来の目標を「独立開業」と考える料理人は多いと思います。

では、独立開業できなかったらどうしますか?

もしくはホテルの総料理長になる!という目標だったとして、なれなかったらどうしますか?

将来のことは誰にもわかりません。

コロナの大流行を予測できた人などいないでしょう。

だからこそ、どんな状況にも対応できる「キャリア設計」が必要です。

若いうちにどのような意識でキャリア設計を考えるべきなのかを解説していきます!

料理人として働き始める前にキャリア設計ができればベストですが、何もわからない状態ではただ理想をイメージすることしかできません。

実際に働き始めて様々なことを感じながら、20代のうちに具体的なキャリアイメージができれば全く遅くありません。

明確な目標無く有名店で働くのはNG

星付き店への憧れ

都心のミシュラン星付きの高級店で働きたい若手料理人・専門学生は多いでしょう。

自分自身の誇りにもなりますし、家族や友達に話す時もカッコいいですからね。店名もオシャレなことが多いです。

その気持ちよくわかります。私もそうでした。

華やかさに憧れることは悪いことではありません。誰でも入り口・きっかけはそんなものです。

しかしキャリア設計を考える上では、初めからミシュラン星付き店で働くことはリスクが大きいと感じています。

最初の1〜2年は星付き店は避けよう

現実的にはミシュラン星付きの高級店は、見習いレベルの料理人にはハードルが高いです。

簡単に言うと、キツすぎて短期退職の可能性が高いということです。

別記事でもまとめてあります。

仕事についていけるのであれば得られるものも大きいのですが、あまりの厳しさに料理人自体を辞めてしまうケースも多いのが現状です。

まずは料理人として3年、5年と辞めずに続けていくことを目標に職場選びをしてみましょう。

将来の選択肢は多くない

料理人としてずっと働き続ける場合、最終的な働き方は限られています。

大きく分けて3つです。

  • 企業の料理長やマネージャー
  • レストラン開業
  • フリーランス料理人

40歳を過ぎて雇われの料理人で役職も無しという働き方もありますが、給料的にも体力的にもメンタル的にもあまりにもキツいので、今回は除外して考えていきます。

企業の料理長やマネージャー

雇われ料理人の最終形態です。

  • 総料理長
  • 統括料理長
  • エグゼクティブシェフ

呼び方は様々ですが、要は企業の幹部になるということです。

調理場から離れて経営サイドにまわるケースもここに含まれます。

レストラン開業

料理人としての将来目標としては最も多いのではないでしょうか。

自分のお店で自分の料理をお客様にサービスするというのはとても魅力的で夢があります。

私も「将来は自分の店を持ちたい!」という気持ちでキャリアをスタートしました。

一方で開業には数百万〜数千万円もの資金が必要なケースが多く、ハードルもリスクもかなり高いという現実もあります。

コロナ禍を通してそのリスクが浮き彫りになりましたね。

一部店舗では給付金バブルもあったようですが、、

フリーランス料理人

近年特に注目されているスタイルです。

企業に属さず、店舗も持たない独立パターンです。

個人的には金銭的リスクが少なく、実力さえ身に付いていれば独立可能なフリーランス料理人に最も可能性を感じています。

具体的な働き方としては

  • 出張料理人
  • 料理教室
  • 料理情報の発信

特に出張料理人は近年需要も大きく、多くの料理人にとって選択肢のひとつになり得ると思います。

40歳の自分をイメージする

20代では試行錯誤

誰でも初めての業界では右も左もわからない状態です。

実際にいくつかのジャンルや形態の違うレストランなどで働きながら、20代のうちに自分のやりたいことや将来目標を明確にしていきましょう。

理想の職場を見つけるまでは何度か転職をすることも必要です。

転職の方法と注意点をまとめてあります。

30代で道を定める

30歳になる頃までには、最終的な働き方を決めておきたいです。

  • 企業の料理長やマネージャー
  • レストラン開業
  • フリーランス料理人

これらのうち、どれを目指していくのかを定めてさらに経験を積んでいきましょう。

独立できるだけの実力を身に付ける

「雇われで生きていく」と決めつけない

「企業で雇われながら料理人を続けたい」と考えていても

  • 幹部登用人数は限られている
  • 会社の倒産・リストラの可能性
  • 労働環境悪化やパワハラ

などの理由で雇われ料理人を続けられない可能性も考えられます。

実際には雇われで50代・60代の料理人というのはほとんど見かけることはないです。

自分1人の力で稼ぐ実力が必要

会社や店舗が無くても自分の腕一本で食べていけるというのが1番強いのは間違いありません。

将来目標が何であれ、資金を貯めながらもフリーランスで活動できるくらいの実力と運営スキルを20代のうちから意識して仕事に取り組みましょう。

具体的には

  • 既製品を使わずに前菜からメイン、デザートまで自分のイメージするものが作れる
  • 経営に関する知識(税金や社会保険を含む)を身に付ける
  • 副業などで、少額でも自分ひとりで稼ぐ経験をしておく
  • SNS運用(営業・販売促進)スキルを磨く

これらのスキルがあれば、食べていくのに困ることはないですね。

まとめ

  • ミシュラン店は得られるものも大きいがあまりの厳しさに短期退職のリスクも高い
  • 最終的な働き方は【企業の幹部】【レストラン開業】【フリーランス】の3つ
  • 料理人キャリアの本番は40歳以降。そのために20代は試行錯誤、30代で道を定める
  • 試行錯誤のためには転職は不可欠
  • 将来目標は何であれ、自分の腕一本で稼げるだけの実力と運営スキルの習得を常に意識する

なんとなく有名店を渡り歩いてきたけど、40歳時点でできることが無くなって八方ふさがり……

そうならないためにも20代のうちから意識すべきことはたくさんあります。

より良い料理人人生のために、しっかりと準備をしていきましょう。

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