「ブラック飲食店がイヤだから転職したのに、またブラックだった、、」
こんな経験をした方も多いでしょう。
私自身も何度か経験があります。
転職の際にブラックを100%見極めることは難しいですが、ブラック率を下げることは可能です。
ブラック飲食店には求人広告や面接での特徴があるからです。
料理人歴15年で転職経験も7回という視点からお伝えしていきたいと思います。
ひとつずつ見ていきましょう。
常に求人を出している
最もわかりやすく、高確率でブラックな飲食店の特徴です。
求人掲載するにはお金がかかります。
にもかかわらずいつ見ても求人サイトに出ているということは、頻繁に従業員が辞めていて常に人員補充が必要な会社だという証拠です。
もしくはすぐに辞めることを前提に1年中採用を続けています。
すぐに転職するつもりが無くても、求人サイトを日頃からチェックするクセをつけておくと自然とそのようなブラック率の高い会社に気づくことができる。
仕事内容や募集理由が曖昧
新店オープンの一括採用などを除けば、通常飲食店の求人というのは空いたポジションを埋めるためのものです。
例えば
前菜の部門責任者が3か月後に退職するのでそれまでに調理経験4~5年くらいの料理人を1名採用したい
といったように、本来は求人の対象や理由が明確になるはずです。
しかし人の出入りが激しいブラック飲食店では、
いつ辞めるかわからないのでとりあえず人を確保する
ことが目的になっているので、複数のポジションを同時に求人していることが多いです。
そして何かと理由をつけて適正とは異なるポジションの仕事をさせられる→短期退職
という負のスパイラルになるのがブラック飲食店の特徴です。
逆に仕事内容やポジション、募集理由がピンポイントで明確な求人を出しているお店は転職先として検討の余地があるでしょう。
求人サイト記載の給料が高いor幅が広い
頻繁に求人を出している飲食店の中でも、まわりと比べて高い給料を提示している飲食店は要注意です。
高い給料を提示しないと応募すらこないので、やむを得ず高給を提示する傾向があります。
そして1人あたりの給料を高く設定するために従業員の数を減らす必要があり、その結果1人あたりの仕事量が増えて長時間労働→短期退職という結果になります。
さらに、たまに求人サイトの給料額にこのような記載を見ることがあります。
調理スタッフ募集! 24万円〜40万円
これを見ると
「お、頑張り次第では40万円まで可能性あるのかな?」
と思ってしまいますね。
しかしこれは「高い給料がもらえるかも」と思わせるだけのトラップです。当然スタートは24万円ですし、昇給しやすいわけでもありません。
「実際よりも少しでも給料を高く見せたい」という求人応募がない不人気店による苦肉の策だと考えるべきです。
未経験者歓迎
大企業が運営するチェーン店ならば未経験者でも仕事になるかもしれませんが、それ以外の多くの飲食店では技術や経験は必須です。
未経験者にイチから教える労力と時間を考えれば、どこの飲食店も可能ならば即戦力の経験者が欲しいはずです。
ハードルを下げないと応募が来ないから未経験者歓迎としているだけなのです。
わずかでも経験があるのなら、自分を安売りせずに経験してきたことをしっかり伝えましょう。
- 基本的な接客ができる
- 洗い物や掃除には自信がある
- 前菜やデザートの補助を1年間経験した
これらも立派な経験です。
もちろんできる仕事は限られますが、ポジションによっては「即戦力」です。
福利厚生の有無
福利厚生というのは大きく分けて
- 法定福利厚生
- 法定外福利厚生
の2種類があります。
法定福利厚生
こちらは法律で義務付けられているもので、条件に当てはまる従業員に適用されます。
具体的には
- 健康保険
- 厚生年金
- 労災保険
- 雇用保険
- 介護保険
などがあります。
たまに求人サイトなどで「社会保険完備」とアピールのような記載を見かけますが、会社の方針とかではなく、条件を満たしていたら加入は義務です。
労働環境で他にアピールすることがない会社の特徴ですね。
社会保険については最低限のことは知っておくべきです。
別記事でまとめてあります。
法定外福利厚生
会社ごとに独自に取り入れているものです。
- 従業員の働きやすさを充実させるもの
- 従業員やその家族の生活を充実させるもの
とされており、例えば
- 家族手当
- 住宅手当
- 資格取得手当
- 交通費
- レジャー施設の割引
などがメジャーですね。
法定外福利厚生の内容は会社が従業員をどれだけ大切にするかのバロメーターにもなるので必ずチェックしよう。
充実しているほど従業員思いの会社である可能性が高いです。
勤怠管理をしているか
これは面接で直接聞かなければわかりませんが、重要ポイントです。
出勤時間と退勤時間を管理・記録しているかどうかということです。
キチンと勤怠管理をしている場合、従業員の労働時間が明確に記録されているわけですから、当然残業代も支払われる可能性が高いです。
逆に勤怠管理をしていない飲食店は基本給のみで上限なく働かされる可能性が高いでしょう。
現実的に飲食業界では多少なりともサービス残業があると思いますが、どうしてもサービス残業が嫌ならば面接時に
「出勤時間と退勤時間をどのように管理・記録していますか?」
と質問してみるといいですね。
まとめ
求人サイトや面接でのブラック飲食店の特徴を解説してきました。
- 常に求人募集をしている
- 募集理由や仕事内容が曖昧
- 給料が高いor幅が広い
- 未経験者歓迎
- 福利厚生の有無
- 勤怠管理をしているか
あくまで可能性ということですが、ブラック率を下げる判断基準にはなります。
求人サイトはブラック飲食店を見つけるためにチェックするにとどめて、実際の転職活動には飲食店特化の転職エージェントの利用がオススメです。完全無料で利用できます。
皆様の転職成功を祈っています。
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