【レストラン勤務の料理人の1日】出勤から帰宅までのリアルを詳しく解説

これから料理人を目指す方は、レストラン勤務の料理人の1日のタイムスケジュールは興味があるでしょう。

  • 実際は何時から何時まで働いてるの?
  • 賄いはいつ食べてるの?
  • 休憩はどのくらい?

そんな素朴な疑問があると思います。

すでに料理人として働いている方も、他のレストランの仕事の流れはわからないですね。

もちろんお店ごとにタイムスケジュールは違いますが、おおまかな傾向を知ることはできます。

私は15年間の料理人キャリアの中で7つのレストランで働いてきました。

最もキツかった職場で

  • 朝8時出勤で深夜2時退勤(約18時間労働)
  • 休憩は無し
  • 賄いは10分で食べる

という時期もありましたが、15年間の料理人人生の中でもここまでの長時間労働はレアケースです。

今回は「レストランの1日のタイムスケジュールはこんな感じだよ」というお話をさせていただこうかなと思います。

実際に経験してきた料理人のリアルな声です。

就職活動や転職活動の際の判断基準にしていただければと思います。

※ランチ営業とディナー営業をするレストランという前提で、あくまで私の経験則での内容になっています。

9:00 出勤

早いお店で8時出勤、遅めのお店で10時出勤くらいです。

ランチメニューが手の込んだものだと、出勤も早い傾向があります。

平均で9時頃出勤のお店が多いですが、明確に決まっているわけではなくその日の仕事量などによって若干変わります。

だいたいキッチンスタッフが先に出勤して、30分〜1時間遅れでホールスタッフが出勤することが多いですね。

タイムカードなどがない職場も珍しくありません。

出勤からすでにブラック感が出てますね。

9:00〜11:30 仕込み&ランチ準備

着替えが終わるとまず

  • ダスターやまな板の準備
  • 食器洗浄器の起動

などのキッチンの立ち上げ準備からはじめます。

規模が大きなお店だとこの立ち上げ準備が15〜30分かかる場合もあります。

その後ランチの準備を最優先にしながら同時進行で仕込みも進めていきます。

11時くらいが1番バタバタしてますね。

お店によってはこのタイミングで軽く朝の賄いを食べることもあります。

11:30〜14:00 ランチ営業

ランチ営業は

オープン11:00〜12:00
クローズ13:00〜15:00

これくらいが一般的です。

お店ごとに営業時間のバラツキがあります。

  • カフェに近い業態だとオープンが早くてクローズが遅い
  • オフィス街では周辺の会社のランチタイムに合わせて短時間のランチ営業も多い

といった特徴があります。

料理のジャンルやエリアによって違うのですが、私の経験では11時半〜14時が多かったです。

ランチ営業は特に仕事のスピードが求められます。

会社のお昼休みでの利用も多いので、お客様も急いでいることが多いからです。

14:00〜16:00 仕込み&ディナー準備

ランチ営業の片付けが終わるとそのままディナー営業の準備です。仕込みも同時進行で進めていきます。

賄い担当の料理人は賄いの準備を進めていきます。

「仕込み&ディナー準備」と「賄い」は逆のパターンもあります。

その場合はランチの片付けが終わったらまず賄いを食べて休憩し、そのあとにディナー準備をするという流れになります。

16:00~16:30 賄い

飲食店勤務だと、お昼ご飯を食べるのは夕方です。

一流店になると賄いの時間も気が抜けません。シェフや先輩から「賄いから何かを学び取れよ」というオーラというかプレッシャーのようなものを感じます。

大事なことなのですが、気は全く休まりません。

料理人にとって賄いは単なる食事時間ではなく、仕事です。

16:30〜17:30 (休憩)

1時間休憩がとれているならかなり恵まれていると思います。

しかし飲食店の休憩は

  • 電話対応
  • 来店客対応&業者対応
  • 仕込みしながらの休憩

休憩時間と言われる時間中も、これらを従業員がやらざるを得ない状況が多いです。

飲食業界の悪習慣です。

人手不足や繁忙期などの時は休憩ゼロも珍しくありません。

18:00〜21:00 ディナー営業

多くのお店では料理の内容も売上の面でもディナー営業が最も重要です。

比較的お客様もゆっくり食事をしますのでランチ営業よりはゆったりとしたペースで仕事が進みますが、仕事の質はランチ以上のものが求められます。

開店時間は18時が多いですが、閉店時間は

  • レストラン業態だと20:30~21:30
  • ビストロやバルのような業態だと21:00~23:30

2件目利用があるか無いかで閉店時間はだいぶ変わります。

21:00〜23:00 片付け&掃除

ランチよりもディナーの方が使用するお皿などの量が多いため、洗い物などの後片付けにもかなりの時間がかかります。

調理場の各ポジションで冷蔵庫整理をしながら食材の状態や在庫を確認します。

繁忙期や人手不足の時などは、片付けと同時進行で仕込みをすることもあります。

23:00〜23:30 発注作業

片付けと掃除が終わったら食材や備品の発注作業です。

意外と時間がかかる重要任務です。発注ミスがあると翌日の仕事に大きな影響が出てしまいます。

そのため発注は基本的にベテラン料理人が担当します。

仕事が早い人は片付けをしながら発注内容をまとめていますが、遅い人は30分以上かかることもあります。

仕事ができる、できないはこのあたりでも判断できますね。

23:30 退勤

終電前に帰れるなら早い方、というのが大まかなイメージです。

飲食業界にはシェフが帰るまで従業員は帰れないという謎の悪習慣がありますので要注意です。

レストラン勤務だとどうしても退勤時間が遅くなってしまうので、通勤時間は長くても片道45分以内に。

まとめ

料理人の仕事と言っても

  • レストラン
  • ホテル
  • 結婚式場
  • セントラルキッチン

それぞれタイムスケジュールは全く違います。

今回はあくまでレストランで働いた場合の、しかも私の経験則です。

しかし、従業員目線でのリアルな声は情報が少ないはずです。

就職活動や転職活動の際、メディアには経営者目線での発信が多い。従業員目線・現場感覚での情報はとても貴重。

ぜひ皆様の判断基準のひとつとして考えてみて下さい。

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